阿部龍一|ここ一週間のこと。
2019.07.10
阿部 龍一/ Ryuichi abe 1987年、東京生まれ。 旅と人と住まい、そんな絵を描いています。 「サニーな散歩道-学芸大学と祐天寺よりみちマップー」のマップイラストを担当。制作と展示と生活に向けて気ままに更新いたします。
ここ一週間のこと。
一ヶ月先の個展の準備が思ったより進んでいません。どのくらい進んでいないかというと、完成した絵がひとつも無いので、展示の仕方やDM作成にも取りかかれていない程です。折角の制作の日も寝るばかりでやる気も起こせず、外に出て近所でパンとお菓子を買い、たまに行くケーキ屋でソフトクリームを食べながら家に戻る、という日々を過ごしていました。また最近ある作家の漫画にはまり著作を全作購入し、携帯の指紋認証でピコーンと簡単に聴きたい音楽を買うことを覚えてしまいました。漫画はたなとさんの「あちらこちらぼくら」と言う男子高校生の交流を描いたBL漫画です。やらなければいけない事を後回しにしています。生活のたのしみを充実させていることはよい事だと思っていますが、いいかげん画用紙に向き合うことをしないと、と思います。
先日寝る前に思い立ち、アクリル絵具の黄土色、白、黒、赤、青を取り出して、ハガキサイズの画用紙に道のような絵を描きました。描くときは上手く描かないように、頭のなかにある“こんな感じのイメージ”を絵具と画用紙に描き込みたいので、イメージが道とは思いながら描いていても、出来た絵は道とは思わなそうな、ヘビが這い回っている様な筆跡だけが見えてくるものでした。別の紙に描き出すときに、今日はもう終わりにしたくて、でも絵具が余ってしまうのが嫌で、筆に余った絵具を何色もすくい取り紙にのせてみたら、マーブル状になった混ざりきらないその固まりが石ころみたいで、綺麗だったのでこのまま点々を画面いっぱいに描き上げました。
翌日は昼過ぎまで寝ていて昨日描いた絵に見向きもしませんでしたが、あとで改めて見たらあまり気に入らないものだったので、次の絵はもう少しよい絵にしなければいけません。
つづく。