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サニーのこれからと『SUNNY』特別号刊行のお知らせ

2020.11.30

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SUNNY BOY BOOKS 店主の日々雑記。

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本当にいろんなことがあった2020年冬の入口、いかがお過ごしでしょうか。
お店はといえば、この週末は本当にのんびりでちょっとやばいかもな、と思いつつ心の中で「まだ大丈夫、まだ大丈夫」と自分を励ましていました。まだ、の意味するところは春先の緊急事態宣言下。結局2ヶ月近く店舗はお休みしてましたが、たくさんの方にオンラインをご利用いただきなんとかまだお店を開けられています。その際、ご注文時にたくさんの励ましのお言葉をいただき、サニーを続けていいんだな、続けなきゃ、と勇気が湧きました。27歳になってすぐ、ただただ本屋をやりたいという気持ちだけでお店を始めて7年半、ひとりでお店をやるとは、ひとと関わるとは、何か問題がおきたときお店としてどう考え対応していくのか、事前の準備は何もなかったのでその場その場でめちゃくちゃ悩みながらやってきてました。(なのでいろんなひとに迷惑をかけてきました、、ごめんない。)また、ときにこの場所は誰かに必要とされているのだろうか、とふと思い、気持ちをどう保ちながらお店を開け閉めしていいのかわからないことも何度かありました。でも今回のことがあって、この場所は僕が思っていた以上に誰かのためになれていたのかもと思え、もしくはそうでなくても期待しているよ、という声をいただいたのだと感じることができました。本当にありがとうございます。

サニーは2013年にオープンして最初の約2年は23時までの営業、定休日はありませんでした。結婚してまもなかったのにほとんどお店にいた時間、家に帰ってもあたまのなかはお店のことでいっぱいで連れには寂しい思いをさせてしまったと今でも申し訳ない気持ちでいます。そんな彼女も自分のやりたいことに懸命に取り組み、着実に前に進んでいました。そういう意味ではそれぞれが目指した道に向かい励まし合えていました。そして今年の夏、彼女がいつか行けたらと目標にしていた自身の地元(沖縄)にある研究機関に所属できることになりました。そうなってからはあっという間で、9月からの勤務となりすでに東京を離れ1歳半の子供と新しい生活を始めてます。僕の心の中では春にたくさんの方からいただいた言葉を無下にしないようになんとかお店を残したい気持ちと、家族と離れて暮らすことはできない現実にどう折り合いをつけたらいいのかわからなくなっていました。自分が離れてもお店がうまくまわればいいのですが、そんな簡単なわけないだろう、と頭の中は思考が行ったり来たりの繰り返し。それに好き勝手やってきた小さなお店にそのひと自身の生活をかけてまで関わりたいと思うひとなんていないだろうなと思っていました。

けれども、書店員時代に一緒に働いていた方が店長になってくれることになり、途切れることなく企画しているお店の展示も別の方が担当として関わってくれることになりました。自分でも拍子抜けするくらいあっという間に決まってびっくりしました。もちろん寂しさはありますが、一緒にやるならこのひとしかいないと思っていたふたりだったのでいまはわくわくする気持ちがまさっています。と同時に責任を果たせるのかという緊張感が日に日に増しています。具体的には1月16日(土)からお店番をバトンタッチし、僕は1月末にも旅立ちます。新しい生活の地となる沖縄でも本のあるスペースが出来たらと思いつつ、コロナのこともあり具体的な計画はまだありません。まずは東京サニーの新体制に全力を捧げます。それに制作チームであるTHINGSの活動も継続していきます。いままでにない距離感で来年からは持続と挑戦の日々が始まります。でもぼくたち自身、このチャレンジを楽しんでいけたらと思っていますし、来てくれるみなさんにもこれからのサニーがどうなっていくのか、楽しんでもらえたら嬉しいです。
新しいサニーにどんな風景が待っているのか、まだ想像もできませんが、いずれ振り返ればきっとより良くなっていくための大切な時間だったと思えると信じています。

そして僕ひとりのサニーの最後として周年記念でつくっていた『SUNNY』を特別号として4年ぶりに刊行します。お店を開け閉めするなかで、また新刊と古書に限らず本という他者が書き残したものを日々扱うなかで思うのは「あなた」という存在があってこそ自分のことを確かめられる、当たり前だけれど大切なことでした。なので特別号のテーマは「あなたとわたし」。サニーという場所と関わってきて変動する思考のいまを大好きな、そして尊敬する作家、絵描き、編集者、本屋といった10名が寄せてくれたテキストとともにまとめました。12月10日頃にはお届けできる予定です。手にしてくれたあなたをゆるやかに揺さぶりながら関わりの可能性を開いていく、そんな一冊になっていたら嬉しいです。そしてサニーボーイブックスもそんな場所であれたらと思っています。

これからもどうぞよろしくお願いいたします。

SUNNY BOY BOOKS
高橋和也

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