ヘテロトピア通信 第14回
2016.12.25
2014年からはじまった「鉄犬ヘテロトピア文学賞」の情報発信ページ。選考委員ら(井鯉こま、石田千、小野正嗣、温又柔、木村友祐、姜信子、下道基行、管啓次郎、高山明、田中庸介、中村和恵、林立騎、山内明美、横山悠太)によるコラム “ヘテロトピア通信” も更新中。 (題字/鉄犬イラスト:木村勝一)
〈「第3回 鉄犬ヘテロトピア文学賞」贈賞パーティー〉レポート
Text by Yusuke Kimura
12月3日、神保町の「台湾美食料理 留園」にて、第3回鉄犬ヘテロトピア文学賞の贈賞パーティーが行なわれました。石田千さん、姜信子さんの受賞のお祝いに、選考委員をふくめて二十名以上が列席。すこぶる頼もしい鉄犬仲間を迎えた喜びとともに、日ごろなかなか会うことのできない友人たちとの語らいの場ともなり、専門ジャンルをこえて和気あいあいとした雰囲気に包まれました。
【管啓次郎さんの挨拶で乾杯!】 【温又柔さんよりお祝いの言葉】
そしていよいよ、正賞である鉄犬燭台の贈呈となります。第二回受賞者の横山悠太さんから石田さんに、第一回受賞者の下道基行さんから姜さんに鉄犬燭台が贈られると、石田さんも姜さんもその迫力と重量感にびっくり。喜びに満ちた受賞の言葉をおふたりにいただいたあとは、各テーブルを代表してひとりずつ、祝福と歓迎の言葉を贈りました。するとなんと、小島ケイタニーラブさんは名曲「フォークダンス」を歌ってお祝いしてくださいました!
【横山さんから石田さんに鉄犬燭台贈呈】 【下道さんから姜さんに。ヨイショ!】
石田さんも姜さんも、ご自身の生身ひとつ、ひとりの言葉で世界(の片隅)と向き合ってきた方。おふたりが加わることで、この文学賞もさらに深みを増し、新たな展開が生まれるにちがいありません。
2020年まで継続するこのプロジェクトのゴールまで、あと4年、あと4回。4年後の社会や自分たちがどうなっているかなんて予想もつきませんが、てんでんばらばらの足どりはそのままに、ともに歩んでいきましょう!
木村 友祐 (きむら・ゆうすけ)
1970年、青森県八戸市生まれ。
日本大学芸術学部文芸学科卒業。
2009年『海猫ツリーハウス』(集英社)で第33回すばる文学賞受賞。
著作に『聖地Cs』(新潮社)、『イサの氾濫』(未来社)、『野良ビトたちの燃え上がる肖像』(新潮社)。
〈写真/尾島 敦〉