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「君の名前」

2015.02.21

ponto

ponto…2014年3月、小説家・温又柔と音楽家・小島ケイタニーラブが、朗読×演奏によるパフォーマンスをはじめ言葉と音を交し合いながら共同制作するために結成したユニット。同年9月、構成・音響・演奏をとおして2人の活動を支える伊藤豊も雑談家として加入。 SBBで行われている温又柔と小島ケイタニーラブの創作イベント「mapo de ponto」でできた作品をこちらのページで公開中。

ponto-eda

SUNNY BOY BOOKSで行われている創作室・mapo de pontoは小さな本屋を飛び越えて、
神奈川県立荏田高校の国語の特別授業として高校生と一緒に創作を行いました。
(2015年2月2日-6日)

誰もがもっている名前をあたらめて見つめた一週間、すごくすごく濃厚な時間でした。

授業の最後にはこの期間に生まれた小島ケイタニーラブの新曲「君の名前」に、
温又柔の朗読も加えたライブが行われました。
この音源はpontoから生徒へ送られたありがとうの気持ちでもあります。

嘉登 隆先生、1年1組と9組のみなさん、素敵な時間をありがとうございました。

 

***

わたしの名前(詩:温又柔)

わたしはずっと自分の名前がすきじゃなかった。みんなきっとおかしな名前だって思っている。
“おんゆうじゅうがきた、おんゆうじゅうがきた・・・”
男の子たちも、そういってからかってくる。
でもあるとき、人がいってくれたんだ。

您貴姓?(あなたのお名前は?)
我姓溫,叫溫又柔(わたしの名前はウェンヨウロウといいます)
溫又柔? 我從來沒聽過這麼那麼好的名字!
(ウェンヨウロウっていうの? まあ、なんて優しい響きなの!)
――知らなかった。わたしの名まえには「優しさ」が隠れていたなんて。

おなまえは?ってきかれて、今ではわたし、ムネをはってこたえるの。
わたしには2つの名前がある。
“おんゆうじゅう”と“ウェンヨウロウ”。
わたしは日本語と中国語の真ん中で生きている。
わたしの名まえは“おんゆうじゅう”
わたしの名まえは“ウェンヨウロウ”
どっちもわたしのホントの名前。

おんさん、おんちゃん、ゆうちゃん、ゆじゅちゃん、ウェンヨウロウ……
声がきこえる。
わたしはうれしい。わたしはたのしい。
あなたと会えた。
みんなに会えた。
おなまえは? わたしは始まる。あなたと始まる。ここから始まる。

***

「君の名前」(作詞作曲:小島ケイタニーラブ 音響:伊藤豊)

誰が最初に君の名を呼んだんだろう お腹の外から君を呼んだんだろう

朝から晩まで君は呼ばれたよ いたずらするたびよく叱られたよ

体が大きくなって 恋とかいろいろ悩んで ちっともうまくいかないことばかりだね

Wo yeah wo yeah wo 転んだらいいさ 泥まみれの君が好きさ
誰よりも輝いてる その名前を呼ばせて 君の名前を

いつだって君を呼ぶ声がするよ うるさいな、そんな日もあるさ
自分一人が取り残されてる気がして 涙を隠した夜もあったよね

体が大きくなって 嫌いな大人になって 変わらないその声で呼んでくれるかい

Wo yeah wo yeah wo 泣いたっていいさ 「らしくない」、君も素敵さ
誰よりも輝いてる その名前を呼ぶよ 君の名前を

いつの日か君は出会うだろう 大切な誰かに出会うだろう
いつの日か君は呼ぶだろう 大切な名前を呼ぶだろう

つらい坂道もきっとあるだろう 何も見えない暗闇はこわいだろう
そんなときは耳を澄ませて 君の名前を呼ぶ人の声が

Wo yeah wo yeah wo 転んだらいいさ 泥まみれの君が好きさ 誰よりも輝いてる
その名前を呼ばせて

Wo yeah wo yeah wo
間違っていいさ 泥まみれの君が好きさ 誰よりも輝いてる その名前を呼ばせて 君の名前を

転んだらいいさ 泥まみれの君が好き

 

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写真・動画撮影:朝岡英輔

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